イチゴのショートケーキは日本独自の洋菓子だった!?
こんにちは。先日、宿毛に来てから初めて「だるま夕日(太陽の光が屈折することで起こる蜃気楼の一種です)」を見た新井田です。ほんの少しの間でしたが、やっぱり生で見たら感動しちゃいました🌇
さて、今年もクリスマスシーズンがやってきました。クリスマスといえば、生クリームたっぷりのホールケーキに、真っ赤なイチゴが乗ったクリスマスケーキを思い浮かべますが、これを食べるのは日本だけの習慣だということをご存じでしたか?
なぜ私たち日本人は、当たり前のように「真っ赤なイチゴが乗った生クリームたっぷりのホールケーキ」を、クリスマスケーキの定番として食べるようになったのでしょうか?
調べてみると、そのきっかけは不二家の創業者である藤井 林右衛門(ふじい りんえもん)さんが1911年にアメリカへ修業に行ったことが始まりでした。藤井さんがアメリカで出会ったのが「ストロベリーショートケイク」。日本で定番のイチゴのショートケーキとは違い、生クリームとイチゴをスコーンで挟むというものでした。
藤井さんは帰国後の1922年、なんとその「ストロベリーショートケイク」のスコーンの部分を、日本人に好まれるフワフワのスポンジに変えて売り出しました。これが、今や日本で定番中の定番になっている「イチゴのショートケーキ」なんです。
それでも売り出した当時ケーキは値段も高く高級品で、しかも家庭に冷蔵庫もなかったことから、なかなか今のように「どの家庭でも気軽に毎年クリスマスケーキを食べる」というわけにはいかなかったようです。それが現在のように、どの家庭でも当たり前のようにクリスマスケーキを食べるようになったのは、戦後1950年ごろからでした。
ではなぜ、ケーキの中でもこの「イチゴのショートケーキ」が、日本で定番のクリスマスケーキとして定着することになったのでしょうか?
その理由はこのケーキの「色」にあります。生クリームの白は「雪」。真っ赤なイチゴは「サンタクロース」を表現しているというのが、1つ目の理由。そういえば、最近のクリスマスケーキにはサンタクロースの飾りまで乗っていますよね。もう1つの理由は、日本人がもっている「紅白=おめでたい」というイメージ。この2つの理由が日本人に受け入れられ、「イチゴのショートケーキ=クリスマスケーキの定番」となったそうです。
現在では、各ケーキ屋がスポンジのキメ細かさやクリームの口溶け、イチゴの種類やカット法など、様々な工夫を凝らして独自色を出していますが、「スポンジ・生クリーム・イチゴ」の基本は変わりませんね。そして、様々なケーキが並ぶようになった今でも、ショートケーキは誕生日のケーキとして、あるいはクリスマスのケーキとして、ハレの日の食卓を彩る主役であり続けています🍓
(参考)
株式会社不二家ホームページ https://www.fujiya-peko.co.jp/
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